厚生労働省は全国の虐待相談が年々増加しており、2018年は15万9850件で
前年度より2万6072件増加と公表しました。
うち65人の子どもが虐待で死亡しています。
このような事態に対応するため、
子どもを一時的に避難させるべく一時保護所も稼働していますが、
以前からお伝えしている通り、常に定員オーバーなので
結局のところ、そのまま親元に返される子どもが95%以上です。
そこで『SOSこどもの村ジャパン』さんでは地域で一時的に困難な状況になる子どもの
「一時保護とショートステイ」を行ったところ、虐待防止や親子分離を防ぐことに
一定の効果があると実感されたそうです。
さらに福岡市西区役所と協働で身近な校区内に里親を増やす
『みんなの里親プロジェクト』を発足させたそうです。
これは「短期の里親」を増やし、里親を受け皿とした地域の子どもと家庭を
支える仕組みだそうです。
このプロジェクトを知って、とても共感しました。
今まで虐待を受けていると分かった子どもを親元から離した場合
大半は児童養護施設に行くことになったり、児童相談所を通して
地域の里親に委託されたりしていました。
しかし、ここでいう地域はかなり広く、また、地域によって里親の人数に
かなりのバラツキがあり、大抵の子どもは転校を余儀なくされていました。
逆に子どもを転校させない為に毎日片道1時間往復2時間、学校への送り迎えに
一日4時間かけていた里親を知っています。
これでは子どもか里親のどちらかが犠牲になることになります。
ですから、校区内という小さな地域で里親が預かれば、子どもは転校せず
友達とも別れなくて済みます。
もし、子どもに何か持病のようなものがあっても主治医も変えずに済むでしょう。
親も何かあれば、すぐに様子を見に行くことも可能なので安心ですね。
仕事をする為に預ける保育園のように、一時的に生活に困ったり、
育児に行き詰ったりした時に預かってくれる里親が身近にいたら
子育てが少しだけ楽になり、虐待を未然に防ぐことに繋がるのではないでしょうか。
参考にさせて頂いたのは先輩里親さんから教えて頂いたこちらの本です。