Happinesss通信 第145号【2人の母の気持ち】


私たち里親が委託される子どもには

親元で暮らせない事情がある訳ですが

その事情は本当に様々です。

・高校生がおこずかい欲しさに援交して

・中学生のカップルが交際していて

・交通事故で両親を亡くして

・母親が病気で亡くなり若い父親だけでは育てられない

・病院で出産直後に母親が逃げてしまった

・別れて数ヶ月してから妊娠に気づいた

・レイプされて誰にも言えないままおろせなくなった

・離婚して、どちらの親も引き取りたくない

・シングルマザーで定職につけず生活していけない

・夫からDVを受けて逃げている

など…

ここにあげただけでも実母と一言でいっても

全く立場が違うことがわかって頂けると思います。

『子どもを手放した』イコール『無責任』ではないということも知って欲しいです。

こういうことを学んだり

実際に聞いたりしても

里親の中でも実母に対して否定的な人がいない訳ではありません。

どんな理由があっても我が子を手放すなんて!

と、私も以前は思っていました。

でも、

逆に我が子だからこそ

幸せになって欲しいからこそ

手放す判断をする親もいるのです。

それは

とても辛く苦しいことだと思います。

きっと一生その辛さが消えることはないでしょう。

そんな別れをした実母さんと

その子を育てる里母さんや養母さんが

1人の子どもの命をリレーし

幸せにしたいと願う気持ちを繋ぎ

生んだ母と育てる母のお互いの存在に感謝する

そんな関係になれたら

2人の母から愛情を注がれた子どもも

幸せに育つんじゃないかな?